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「サルトリイバラ喫茶室」的 年末のご挨拶

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寒波の襲来。
本日で今年の営業は終了です。

コロナ禍、お近くにお住まいの方々にはそっとご利用いただき、また遠方の方々からは茶葉をご注文いただき、時に温かなお言葉とともに小さく深く支えていただきながら、感謝の気持ちで一年を終えることができました。

誠にありがとうございます。
来年もよろしくお願いいたします。
年明けの営業は、1月6日(木)〜です。

今日はいただきものの、奈良時代に遣唐使より伝わったという唐菓子の一種「団喜」に、静岡県磐田の作り手による在来種の春摘み紅茶を合わせました。
7種の御香を練り込んだというこし餡を、米粉主体の生地で包んだ硬い揚げ菓子。
食するのが初めてだったため、優しく上品な花香が漂う穏やかな茶なら、個性的な香味の菓子を受け入れてくれるのではないかと思いました。

いかにも邪を払ってくれそうな肉桂と御香の香り(祖父母の箪笥の匂いも彷彿とさせます。)が、胡麻油と餡子の風味から現れる菓子。
独特な菓子の香味は、紅茶のクチナシに似た花香とは相容れないかと思いましたが、紅茶が優しくもしっかりと寄り添ってくれ、意外にも落ち着いた組み合わせになりました。

御香の香りが喉にずっと残る不思議な感覚。

伝統的な菓子に、新しい風味を帯びた茶。

秋冬にはさまざまなお茶のイベントが開催され、老舗や新店やお茶の専門家たちが、これから先のお茶の展望について熱く語ったりしています。

私自身は、日本においてお茶・茶文化に未来が開かれるためには、より多くの人が時間的金銭的に今よりもう少し豊かになることに尽きるのではないかと思っています。

少し興味が湧いた時に、ちょっと手を伸ばす余裕があれば、興味が探究心や新しい発見となり、限定されていたものが多くの人の手に渡ることにより、偶然や必然を経て新たなアイデアや遊び心とともに、新たな文化が生まれるきっかけ、盛り上がるきっかけが、もっとがたくさんできるのではないかと思い、できたらいいなと願っています。

温故知新、新たな探究心とアイデアで、よき伝統も形を変えつつ広く残すことができる、その可能性も増大するのではないでしょうか。

それは勿論お茶に限ったことではありませんし、もっと大元の構造を改善しなければならない難しい問題でしょう。

循環と深化。
そんな言葉も脳裏に浮かびます。

移動を制限した小さな範囲の、変わりゆく景色を日々眺めながら、人との小さな交流の中から、扱う国産のお茶や食材に触れながら、時折めくる本観る映画聴く音から、さまざまな刺激を受けてはあれこれ考え、受けた何かがたとえ消化不良でも、また自分なりに発していこうと思ったりしながら大掃除しつつ、年が暮れそうです。

暮れの慌ただしさか、言わんとすることが散らかったままですが、来年もよきお茶をみなさまによりよくご提供できるよう努めてまいります。

みなさま、どうぞよいお年をお迎えください。

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