かつては宿場町として栄え、宮崎県との県境に位置する熊本県の馬見原から、今年も奥ゆかしく優しい風味の春摘み紅茶が届きました。
今年は
百年在来1st flush 手摘み
岩永一号1st flush
雲海1st flush
みなみさやか1st flush
をご用意いたします。
こちらの作り手の紅茶は、いわゆる分かりやすい華やかさとは異なり、口に含むと円みのある穏やかな味わいとともに、蜂蜜のような甘く優しい香りが鼻腔をくすぐります。じんわりと気持ちをほぐしてくれるようなその上品な風味は、飲むほどにクセになり、当店でもこの作り手の紅茶に魅せられる方が多くいらっしゃいます。今年の春摘み紅茶は、昨年より全体的に円く穏やかな優しい風味です。穏やかな味わいの中に溶けるように甘やかな香りが漂い、口当たりは軽やかです。
百年在来1st flush 手摘みは、その名の通り在来種の樹齢100年の茶樹から丁寧に手摘みした紅茶です。ひとくち啜るとミルキーな柑橘香がふわりと鼻腔を抜けます。優しく軽やかな口当たり、渋味のない甘やかさとすっきりとした喉越しで、飲み終えるとミルクみのある甘い余韻が残ります。2023年に仕入れたものは、くっきりとしたコクに程よい渋味を感じるやや重厚感のある味わいでしたが、今年は風味全体がふわりと軽くミルキーな印象で、するすると飲めるような仕上がりです。逞しく育つ希少な茶樹の優しい風味をご堪能ください。
岩永一号1st flushは、今や当店の定番となっている紅茶で、作り手の先代が在来種の中から風味の良いものを抜擢され、挿し木して育て、岩永一号と名付けた茶樹から作られたものです。春摘みの岩永一号は完熟みかんのような甘い香りに、この作り手特有の花香を帯びたミルキーな萎凋香が重なり、その香りは尖りのない円やかな味わいと調和しています。甘やかで奥ゆかしい滋味溢れる風味です。今年は昨年よりも柔らかな味わいで、甘い香りが違和感なく溶け込んでいる印象。風韻を漂わせた気品ある馬見原の滋味を是非味わってください。
雲海1st flushは、岩永一号1st flushに並んで当店の定番となっている紅茶のひとつです。緑茶としての雲海は、きりっとさっぱり爽やかでキレのある味わい。この作り手の紅茶は、すっきりとしながらも甘やかさのある口当たりと味わいに、ライムの花を思わせる香りに続いて蜂蜜に似たアロマが溶け込むように香ります。飲むほどに病みつきになるような風味で、決して派手ではないのですが、バランスの良い風味で印象深い紅茶です。今年は昨年より香りが優しく立ち昇る軽い口当たりに仕上がっています。しなやかな甘い風味をお楽しみください。
みなみさやか1st flushは、今回初めて仕入れました。みなみさやかに特徴的な、華やかな梔子やジャスミンのような花香はあくまでも優しく品があり、円やかな淡いコクと甘い味わいにぴたりと調和しています。うっすらと現れる渋味も心地よく、強い香りが不得手な方にも優しい花香を楽しんでいただける紅茶に仕上がっています。時折ミルクティーのような風味と例えられるみなみさやか。店主は今までみなみさやかからミルキーさは感じるもののミルクティーっぽさを感じることはなかったのですが、今回は確かにミルクティーと言えないこともない、と感じた紅茶でもあります。華やかな品種を品よくまとめた風味を楽しんでください。
ほぼひとりで茶園の管理から製茶までをこなす馬見原の作り手。近年は天候不順が重なり、その大変さは私たちの想像以上のはずです。その土地に昔からある茶樹、あるいはその土地ならではの品種を活かし作り出されるお茶は、体にゆっくりと染み入るような風味を携えています。一般的に想像しやすい華やかさとは対局にあるような、優しく柔らかな風味は飲むほどに虜になります。
品種の風味、土地の風味、気候の風味、作り手の風味。それらの様々な要素が複雑に入り混じる、その年その時のお茶の風味。
作り手の繊細なお茶の風味を確かめながら、多くの方がその風味を楽しめるような豊かな世の中、より良い環境になってほしいと願うばかりです。
逞しく育つ茶樹の、繊細で優しい風味を当店でゆっくりとお楽しみください。
茶葉は通販サイトからもご購入いただけます。通販サイトでの販売開始まで、しばらくお待ちください。
通販サイト
https://shop.sarutoriibara-kocha.net/
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