年末から今の時期、八百屋の店頭をはじめスーパーでも干し柿が販売されている。
店主の母も毎年秋に数種類の品種で干し柿を作っては年末に送ってくれるので、その年々の出来を楽しんでいる。
今日は奈良県産の無農薬の江戸柿(甲州百目という品種の近畿での名称)をあんぽ柿のように柔らかく干したものを食す。
今日は柿と同じ産地、奈良県月ヶ瀬のべにひかりという品種の紅茶を合わせた。
べにひかりは旨味甘味を感じる穏やかな味わいに、紅茶によってはすっとメントールのような清々しい香りを帯びる品種。
作り手のべにひかり、ここ最近は清々しい香りは以前よりやや影を潜めてはいるが、程よい旨味甘味に、仄かに芋餡も想起させる優しい花香にその澄んだ香りが溶け、さっぱりとした後味の紅茶で、食事にも合わせやすい。
作り手の以前の、静置しておくと青味が抜けて甘い花香が香り立ち、飲み終わりにすんと品種特有の心地よいメントール香が楽しめるべにひかりも、また機会があれば味わいたい。
ジューシーさを残した干し柿にかぶりつき、クセになる複雑味のある甘さに浸っては、紅茶を飲んで口の中をリセットしながらまた柿を頬張る。
紅茶の香味が干し柿の甘さを一瞬膨らませてはさっぱりと洗い流す。
もともと茶席用の菓子として作り始めたという母の干し柿だが、かけるべき手間をかけた干し柿の凝縮された自然な甘味は、どんな高級な和菓子にも例えようがなく、誠に茶に合う贅沢な風味だとつくづく思う。
茶と菓子の互いを引き立てる組み合わせに、満足感はこの上ない。
この共演にずっと浸っていたいと思い後ろ髪を引かれる思いだが、さぁ仕事。
当店には異なる作り手の数種類のべにひかりもございます。
気になる方は是非、当店でそっと飲み比べをお楽しみ下さい。
当店の通販サイト(https://shop.sarutoriibara-kocha.net/)でも販売中です。
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